吉田町で発生した9月5日の竜巻被害から数ヶ月。
いまだに地域全体で復旧工事に時間を要している状況が続いています。
仲田屋根工業でも、
「一棟でも多くのお客様に安心して年を越していただきたい」
という思いで、スタッフ一同全力で現場に取り組んでいます。
今回ご紹介するお宅では、
一文字軒瓦の取り直し工事および屋根漆喰工事を施工させていただきました。
■ 一文字軒瓦とは?
こちらのお宅の軒先(屋根の先端)は、一文字軒瓦という格式の高い瓦で仕上げられていました。
この瓦は、国家検定「1級かわらぶき技能士」の試験でも使用される瓦で、
私自身も試験の際に実際に施工した、思い入れのある瓦です。

■ 破損状況と劣化の原因
被害箇所を調査したところ、
瓦の固定が銅線のみで行われており、その銅線が経年劣化で弱っていたことが判明しました。
その結果、台風・竜巻などの強風を受けて瓦が動き、破損につながっていました。
■ 一文字軒取り直し工事
今回は、ただ元に戻すだけでなく、
次の自然災害にも耐えられるよう、以下の仕様で施工しました。
- 被覆銅線でしっかり固定
- ステンレスパッキンビスで強固に締結
- 風圧に負けない構造で再施工




強風に弱い従来の銅線のみの固定方法から一新し、
より安心できる軒先へと生まれ変わりました。
■ 屋根漆喰工事について
漆喰部分を確認すると、
内部の土が流れ出してしまっている箇所が多く見られました。
漆喰工事は、既存下地の状態が非常に重要です。
古い漆喰やプラスチック面戸が劣化したまま上から塗り重ねてしまうと、
- 接着不良
- 余計に厚くなって雨水を呼び込みやすくなる
といったトラブルにつながりかねません。
今回は下地の劣化が大きかったため、
- 既存下地の剥離(撤去・清掃)
- プライマー処理で新しい下地を形成
- 屋根専用漆喰を打設
という流れで、丁寧に施工いたしました。






■ 最後に
竜巻被害は予想が難しく、一瞬で屋根を破損させる非常に強い力があります。
仲田屋根工業では、
「次の自然災害に耐えられるか」
を常に意識しながら施工方法・材料を選定しております。
吉田町・島田市・牧之原市周辺で
屋根の不安がある方、点検だけでもお気軽にご相談ください。





